はじまりここから

下手の横好きではじめたエッセイ風のブログです。平凡な日々の中で感じたことを少しだけエモく綴っています。ジャンルはニュースや音楽など。

サッカーのPK戦のシステムって変わりませんか?

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時にあなたに尋ねます。「プレッシャーには強い方?それとも弱い方?」

ここで堂々「YES」と答えられるあなたはがメンタルが強い人です。メンタルが強くなるための秘訣をぜひ今度教えてください。

僕は無論弱いです。プレッシャーをかけられるのは大の苦手です。もし強い人間ならわざわざ他人に強いかどうかを聞いたりしません。

勝負に勝てる人と負ける人 

少し前に著述家の北野唯我さんが"僕は絶対に勝たなければならない場面ではほぼ全勝してきましたし、「勝負強さに」は自信があります。"とインタビューに答えている記事(※)を読みました。

※NewsPicks 「シゴテツ-仕事の鉄人-」より。ビジネス書や自己啓発本に詳しい方はご存知かもしれません。北野さんは博報堂や外資系の名門コンサルティング会社を経て、現在は就活サイトの運営等を行うスタートアップ企業ワンキャリアで取締役を務めます。著書は『転職の思考法』や『天才を殺す凡人』が有名。はてなブログ(『週報』北野唯我のブログ)もあります。

残念ながら僕はその逆で、ここぞという場面でほぼ全敗してきました。多少盛って言いましたが、学生時代は特にひどかったです。

例えば、小学生で所属していた地元のソフトボールチーム。大事な試合の最終回ツーアウト満塁で僕に打席が回ってきました。打てなければ負ける大事な場面です。打順が一つ前の友人が打席に立った時、僕はちゃんと祈ったはずでした。『頼むから打順をつながないでくれ』最低ですが、僕は子どものくせに保身に走りました。ヒーローになれるチャンスよりも自分のせいでチームが負けるのが怖かったんです。打席に立つ前からプレッシャーに負けていた僕は見事に三振に打ち取られました。

他にも学生にとって大きな勝負事と言えばやはり受験でしょう。最初は第一志望の公立高校に受験しますが失敗。泣きました。三年後、親になるべく負担は掛けまいと国立大学を受験しますが今度も失敗。また泣きました。

「本番に強い」とか、「本番に実力以上のものを発揮できる」とか、本当に意味が分かりません。「運も実力のうち」って本当ですか?僕が本番で発揮できるのはせいぜい実力の80%ぐらいです。プレッシャーのかからない勝負でしか、100%の実力を発揮できた気がしません。

北野唯我さん曰く、勝つためには徹底的に準備するらしいです。90%では不十分で、99.99%の準備をすることでやっと勝ちを確信して挑めるそうです。大事な勝負の前には準備を徹底するからこそ実力が存分に発揮できるのですね。いや、そうではなく、80%のパフォーマンスでも勝てるぐらい実力をつけておかなくてはならないのでしょう。たぶん、勝つ人はやることをちゃんとやっているんです。すいません、知りませんでした…。

ただ、それでもですね、個人的な勝負であればともかく、団体競技のようなチームで勝負するときのプレッシャーはなかなか厳しいと思うんですよ。

PK戦とプレッシャー 

6月6日(日)。僕の地元静岡で高校サッカーのインターハイ最終予選(県大会決勝)が行われました。29年ぶりの全国出場を目指す古豪清水東と2017年度大会以来4年ぶりのインターハイ出場を狙う静岡学園の対決です。

若者はピンとこないかもしれませんが、静岡は昔からサッカー王国で知られる街です。サッカー人口は多く、静岡が生んだサッカーのスター選手は数知れずです。今回のニ校では清水東のOBの一人に内田篤人さんがいて、静岡学園はキング・カズこと三浦知良さんの母校です。

漫画だってそうでした。サッカー漫画の金字塔『キャプテン翼』の舞台は静岡ですし、同じく人気漫画の『シュート』も静岡に実在する高校をモデルにしています。

あのスーパースターメッシも読んだと聞く『キャプテン翼』
あのスーパーアイドルSMAPが映画で実写化した『シュート!』
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話が逸れましたが、今回の清水東VS静岡学園はPK戦までもつれ込む激闘となりました。前評判では個人技で勝る静岡学園が優勢でしたが、一時は清水東が3-1とリードします。後半28分に静岡学園が同点に追いついてからは一進一退の攻防が続き、遂に延長戦でも勝負はつきませんでした。

僕は普段からスポーツ観戦をしないくせに、高校生の試合を観るのはわりと好きです。高校サッカーに限らず高校野球も好きです。トーナメント戦で争う高校生の試合は、長いシーズンをリーグ戦で競うプロの試合よりもドラマ性があって応援する側もより熱が入ります。

そんな負けたら終わりのトーナメント戦にあって、サッカーのPK戦はあまりに酷なルールです。問題はPK戦が失敗で勝敗を決めるところにあります。PKは基本的にゴールを決める、つまり成功するのを前提にしていて、誰かが失敗するのを待つものです。戦犯が特定されやすいシステムでできているのです。それってどうですか?厳しい勝負の世界に対して戯言に聞こえるかもしれません。でも、今更ながらいかがなものかと疑問を呈したくなるんです。

元イタリア代表でファンタジスタと呼ばれたロベルト・バッジョ。彼のような超一流選手ですら1994年のワールドカップ決勝でPKを外してしまい、苦悩した話は有名です。バッジョは「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持つ者だけだ」という名言を残していますが、深く刻まれた傷は生涯忘れられない記憶となったようです。

レジェンドも外すPKのプレッシャーがいかに重いか、選手も、観客も、みんなわかっています。なので、外した選手を責める人はいないと思しますし、そうであると願いたいです。が、躊躇いもなく唯一責めることができてしまう人間がいるとすれば当の本人じゃないでしょうか。本人が自分を責めるのは誰も止めることができません。仕方ないと開き直ってくれればいいんですが…。

ぶっちゃけPKのルールは変えられないものでしょうか?同じことを考えた人間はたくさんいると思います。調べたわけではないですが、たぶんいるはずです。今僕が書いているようなことも既に誰かが書いているかもしれません。パクりでないことは断言しておきます。

じゃあ、どうしましょう?今のシステムとは反対に5人に1人ぐらいの割合で成功するルールを考えればいいですよね。ゴールを狭くするとか、キーパーを2人にしちゃうとか、たぶん蹴る位置を遠くするのが手っ取り早いかもしれません。チームみんなでキックターゲットするのもアリかもです。

「そんなルールにしたらつまらねぇよ」と叱責されるかもしれませんが、プレッシャーに弱い僕はそんなことを考えてしまいます。

PKは観ていている方もハラハラドキドキ興奮します。でも、失敗が勝負を決めるよりは成功が勝負を決めるルールの方が良くないでしょうか?PKのシステムは永久にこのまま変わらないのでしょうか?ゆとり教育みたいなゆるいルールだとしても試しに検討してみてはどうでしょうか?こんな風に考えるのは僕だけでしょうか?

✳︎

ちなみに先程の決勝戦はサドンデスで静岡学園が6-5で勝利し、4年ぶりの優勝を決めました。ただ、勝負を決めたのはボールを蹴った清水東の選手ではなく、ファインプレーをした静岡学園のゴールキーパーでした。

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今週のお題「575」。

なつしばや せんしゅどもが ゆめのあと

(わかってます めちゃくちゃ強引です)

 

おわり