眠れない。寝たいのに目は冴えている。瞼を閉じる。でも、夢の中には潜っていけない。
明日は早い。なぜ眠れない。考えて憂鬱になる。どうすれば良い?焦る。イライラする。
仕方がない。あれこれ考えて気を紛らそう。明日のこと。週末のこと。心配なこと。楽しいこと。頭の中がグルグルする。少しも眠れる気配はない。
いっそのこと起きてみようか?ダメだ。起きたら負けな気がする。布団をかぶりなおす。
じゃあ、スマホでも見る?バカか!それこそ眠れなくなる。今日日、子どもでも知っている。でも、見る。誘惑に負ける。
興味のないニュースに目を通す。ツイッターのタイムラインを眺める。どっちもあまり集中できない。目だけは覚めた。
観念して瞼をもう一度閉じる。目を開けたいのをひたすらに耐える。ようやく眠れそうになる。なってくる。なった。なったのに、トイレに行きたい…。
どうしよう?我慢する?でも、ムリ。だって、落ち着かない。トイレに行く。また目が覚める。また瞼を閉じる。
いつの間にか眠りに落ちていた。でも、すぐに目覚ましに起こされる。わかっていた。やっぱり眠い。
今週のお題「眠れないときにすること」
眠れないと思ったときにはもはや遅い。早く寝たいともがいたところで、かえって目は冴える。
溺れそうなときはもがくほど溺れる。力を抜き、仰向けになる方が溺れない。わかっている。わかっているのにもがいてしまうところが何なとなく似ている。
"眠れないときにすること"ではない。"眠れないときにしてしまうこと"が正しい。
しかし、以前と比べれば眠れない日もずいぶん少なくなった。理由はたぶん朝活を始めたからだ。
子どもを寝かし付けることから朝活を始めた
かれこれ2年近く、ほぼ毎日夜10時に寝て、朝5時前には起きる生活を過ごしている。たまに寝る時間が遅くなることはあっても、なるべく次の日はいつもと同じ時間に起き、いつもと同じ時間に寝る。そうすることでリズムを崩さない。
朝活を始めたのは子どもと一緒に寝ると決めたからだ。以前は子どもを寝かしつけてから風呂に入り、その後に自分のやりたいことをやっていた。すると、深夜までダラダラしてしまい、朝起きるのが辛い。
子どもを寝かしつけているうちに、気付いたら朝だったという経験を何度かした。朝は忙しくなるが、思いのほか頭がスッキリしていて気持ちが良い。それなら、思い切って自分の自由な時間を夜から朝に変えることにした。
平日の朝は主にブログ、休日の朝はランニングに時間を充てる。朝は夜みたいにダラダラ過ごしてしまうことがない。結果、睡眠時間が削られることはなくなる。健康的な生活が手に入った。
早起きは誰にでもお勧めではなかった
とは言え、この朝活を誰かにお勧めしようとまでは思わない。「早起きは三文の徳」ということわざがあるように早起きは良いことで、特に子どもの頃は早起きするべきだと教わってきた。でも、実はこれは必ずしも正しいとは限らないらしい。
人を朝型と夜型で分けることがある。どちらのタイプになるかは年齢と遺伝で決まるそうだ。
人は年を取ると早寝早起きの傾向になる。実際に20歳前後をピークに夜型から朝型に徐々に変わっていくそうだ。自分の感覚からもこれは正しいと言える。
問題は夜型の人が無理に朝型の生活を送ろうとするとかえってパフォーマンスが落ちる。つまり、夜型の若者は基本的に朝活には向かない。海外では学校の始業時間を1時間遅らせることで子どもの成績が上がった実例もあるようだ。そう考えると学生の朝練などは体のメカニズム的には本来望ましくないのだろう。
そして、年齢以上に遺伝の影響を受けるらしい。遺伝というのは生まれつきということであり、個人差を意味する。遺伝の部分を努力で変えるのは難しい。生まれつき夜型の人は無理して朝活をすべきではないということになる。
ちなみに約3割の人は朝型と夜型のどちらかに強い傾向があるようだ。もし朝活に憧れて生活習慣を夜型から朝型に変えてみたけど、いまいち向かないと感じている人がいたら、無理して朝活は続けない方が良いかもしれない。
今週のお題「眠れないときにすること」(リターン)
こんな感じで睡眠の話は奥が深い。本や記事を読むことで自分にとっては意外な事実を知る可能性もある。
眠れないときはどうしたら良いか迷うけど、逆手に取るつもりで、睡眠について学んでみたらどうだろうか。案外有意義な時間を過ごせるかもしれない。
おわり