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下手の横好きではじめたエッセイ風のブログです。平凡な日々の中で感じたことを少しだけエモく綴っています。ジャンルはニュースや音楽など。

月9「ミステリと言う勿れ」の第一話の率直な感想とレビュー

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数年ぶりに月9ドラマを見たので記念にレビューしたいと思います。

タイトルは『ミステリと言う勿れ』。田村由美さんの漫画を実写化したドラマで、主演は今をときめく菅田将暉さんです。

はじめに

なお、最初に注意点を伝えておきます。僕はドラマの第1話を見ただけで、原作の漫画を読んでいません。もちろんWikipediaなどであらすじも調べていません。

したがって、物語の趣旨や人物設定をちゃんとわかっていませんし、2話目以降の展開を一切知りません。

レビューと言っても、僕の率直な感想であり、独断と偏見で評価しています。第1話を元に想像で書いている部分が多いので、解釈が間違っている可能性は十分にあり得ます。

しかし、裏を返せば、これから見ようとしている人にとって、ミスリードなし、含みなし、の紹介になっているはずなので(たぶん)、その点をご理解の上、読み進めてください。

あらすじ

大学に通う久能は本人が望まぬまま、幾多の事件に巻き込まれてしまいますが、類い稀な推理力によって、さながら探偵のごとく事件を解決していく物語です。

登場人物

久能 整(菅田将暉)

名前の読み方は「くのう ととのう」です。本作の主人公で大学生。アパートで一人暮らしをしています。天然パーマでアフロのような髪型が特徴。無愛想で友達や彼女はいません。記憶力や洞察力に優れており、疑問に感じたことは相手の気に障りそうな内容でもズバリ言ってしまう性格をしています。

風呂光 聖子(伊藤沙莉)

大隣警察署・強行犯一係の巡査。紅一点だけに、周りのおじさん刑事から典型的なパワハラ、セクハラまがいの意地悪を受けています。

池本 優人(尾上松也)

大隣警察署・強行犯一係の巡査。明らかにお笑い担当です。妻は妊娠中。

青砥 成昭(筒井道隆)

大隣警察署・強行犯一係の巡査部長。冤罪事件を起こし、本庁から所轄に飛ばされた過去を持ちます。

ジャンル

ミステリードラマとヒューマンドラマを足して割ったようなドラマです。刑事に代わって一般人が犯人を捕まえる物語は珍しくないですが、事件の推理を楽しませるよりも、事件の裏側に隠れた人間模様を見せることに重点を置いている気がします。

強いて言えば、被害者の残した遺留品から事件の真相を紐解いていく、上川隆也主演の『遺留捜査』に少し似ている印象を受けました。

そして、主人公の久能は名探偵並みの活躍を見せるものの、金田一少年やコナン少年とでは性格が大きく異なります。やむを得なく事件を解決しているだけであって、久能は自ら積極的に事件に首を突っ込みたいわけではありません。ただし、一度スイッチが入ると、まるで機械のごとく正確に事件の真相を解き明かしていきます。

第1話の感想

1話目は久能が殺人の容疑者にされるところから始まります。久能はもとより、登場人物を紹介する流れで話は進んでいきます。

詳しく書くとネタバレになるので控えますが、物語の鍵はやはり、サブタイトルにもある「真実は一つじゃない、人の数だけある」です。

「真実はいつもひとつ」の台詞で有名な『名探偵コナン』へのアンチテーゼのようですが、どういうことかと言うと『真実』と『事実』は似ているようで意味が微妙に違ういうことです。

『事実』の意味は、実際に起こった事柄であり、誰から見ても同じものでなくてはなりません。一方、『真実』の意味は、事実に対して人それぞれの考えや解釈が加わったものであり、複数存在する可能性があります。

客観的な『事実』に対して、『真実』は主観的なものなので、誰かと一致する場合もあれば、異なる場合があるということです。

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例えば、Aさんの車がBさんの車に追突事故を起こしたとしましょう。Aさんは「Bさんが急ブレーキを掛けたから追突した」と主張し、Bさんは「Aさんが煽り気味に車間距離を短く取っていたから追突」としたと主張しています。

この場合、Aさんの車がBさんの車に追突したという事実は一つですが、AさんとBさんの主観が加わることで真実は2つ存在していることになります。

どちらかが明らかに嘘をついているのであれば話は別ですが、2人がそう思い込んでいるのだとすれば、紛れもなくそれが2人にっての真実なのです。

また、その場に事故を偶然目撃していたCさんがいたとしたら、さらに新しい真実が加わる可能性があります。神の目を持つ人間がいない限り、真実は1つではないと言うのが久能の主張するところです。

久能は『真実』の意味をよく理解しているからこそ、事件を解く上で『事実』を突き止めようとします。しかし、『真実』の違いにこそ、事件の真相が隠されており、久能はそこにもフォーカスしていきます。

敢えて違う例を挙げましたが、ドラマでも例えの話が出てきます。とにかく第1話は、視聴者に登場人物の人柄と物語のテーマを伝える役割を果たしていたように感じました。

1話目の犯人のヒントがこの記事の中にも隠れています(この文よりも上です)。1話目を途中まで見たときに違和感に気付けるが重要です。

原作者

実は原作者の田村さんは僕が唯一読んだことのある少女コミックの漫画家です。今回ドラマを見たのも決して偶然ではなく、妻が田村さんのファンだったからです。

ちなみに僕が読んだことのある漫画のタイトルは『猫mix幻奇譚とらじ』です。

あらすじですが、物語の世界ではねずみが人間の天敵として人間を襲っています。あるとき人間の勇者パイ・ヤンの故郷がねずみに襲撃され、パイ・ヤンの息子がねずみにさらわれてしまいます。

しかも、息子の飼っていたとらじという子猫だけが取り残されており、なぜか、とらじは「魔法のねずみ」によって人間と猫のmixにされていました。パイ・ヤンはとらじと共に、息子探しの旅に出掛けます。

タイトルも物語も超ミステリーです。途中までしか読んでいないので、続きが気になります。

次回第2話

とりあえず次回も見る予定ですが、第2話は久能がバスジャックに巻き込まれるお話のようです。

本格的な推理を楽しみたい人には物足りないかもしれませんが、軽めのものが好みな人にはちょうど良いと思います。百聞は一見に如かず。まずは試しに見ていただくことをお勧めします。

気が向いたら、次回もレビューするかもしれませんので、そのときはよろしくお願いします。では、また。

 

おわり