好きにならずにいられない
「心(ハート)」なんて言葉は普段から軽々しく使える言葉じゃない。でも、世の中で一番大事なのは、やっぱり心なんだと思うんだ。今回はそんな話をしてみたい。
(口に出すのは恥ずかしいのになぜ書くのは平気なんだろう)
はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」
インターネットと心
青森県弘前市にある藤田アイス店というお店を知っているだろか。屋根つきの青いリヤカーで売る昔なつかしのアイスクリームの名前は「カランカランアイス」。2代目女性社長の藤本レイコさんが経営している。
もともと全国的に有名なお店ではないので、知っている人は少ないだろう。
じゃあ、なぜ地元民でもない僕が知っているかと言うと、あるツイートがきっかけで話題になったからだ。テレビで特集されていたのを僕はたまたま見ていた。
すいません...母ちゃん張り切り過ぎました...
— 藤田アイス店 (@fujitaaisuten) May 10, 2021
母「だって今年さくらまつりあるって言ったからぁあああ!!!」
気合入れて作ったけれど、一斗缶アイスが430缶余ってるそうです...
え?一斗缶ってどのくらいかって?
100〜120人前でーす\(^o^)/ pic.twitter.com/lUHkZZq0yS
(読んだ瞬間、グッとくるものがあるな)
経緯を説明しよう。
藤田アイス店さんは弘前市で開かれるさくらまつりで毎年アイスを売っている。去年はコロナの影響でまつりが中止になってしまったんだけど、今年は2年ぶりに開催されるとあって、藤本さんも張り切って準備をしていたようだ。
けれども、感染防止のため、会場の弘前公園内では食べ歩きが禁止になってしまう。そのうえ、悪天候が重なり、雨は降るし、気温は下がるし、さくらの花は散っていく。おかげでアイスはまったく売れない。大量の在庫を抱えてしまったそうだ。
藤本さんには東京に離れて暮らす娘さんがいる。娘さんはそんなお店のピンチを知るや否や冷蔵庫に余った大量のアイスの写真を送るよう母に伝えた。それが先程のツイートにあった写真だ。
ツイートは瞬く間に拡散され、付いた「いいね」は3.6万回以上。そして、ツイッターを見た人からアイスの注目が殺到する。注文した人の中には藤本さんと同じようにコロナで苦境に立たされた人もいた。だからこそ、他人事ではないとの思いで注文に至ったようだ。
で、僕はこの心温まる話には2つの大きな意味があると思っている。
一つ目はインターネットがあったからこそ起こり得た奇跡みたいな話であること。インターネットがあり、ツイッターというサービスがあったからこそ、藤本さんの(娘さん)の想いが出会ったこともない大勢の人に届いた。
二つ目はインターネットは使う人の心次第で色んな側面が見えるということ。ネットに関わる事件やニュースにはネガティブなものばかりが目に付く。だけど、「世の中捨てたもんじゃない」と思わせてくれるニュースもいっぱいあるんだ。
インターネットを使った誹謗中傷はいくら法律を厳しくしてもなくなりはしないだろう。誹謗中傷を減らしていくには社会全体で健全な人の心を育んでいくしかないのかもしれない。
わたしとインターネット
このお題を書くにあたって、初めて自分がインターネットを使ったときのことを思い返してみた。インターネットの誕生は人類にとってちょっとした事件である。六畳一間のアパートから初めて世界と繋がった瞬間のことを忘れるはずもない。
そう思ったけど、全く記憶には残っていなかった。
でも、インターネットを使い始めた理由はしっかり覚えている。就職活動にインターネットが必要になったからだ。その頃はリクルートなどの就職サイトを通じてエントリーするシステムがちょうどでき始めた時期。使う目的があまりに堅実過ぎて記憶に残らなかったのかもしれない。当時はパソコンの知識なんて皆無だったし、パソコンがたびたびフリーズを起こした。使いこなすのもやっとだったんだと思う。
ましてや自分のホームページを作ろうなんて大それたことは考えたことがなかった。2chなどの掲示板に自らコメントを発信することもなかった。
それからもずっと僕はインターネット上で何かを発信することはなかったんだけど、不思議なもので突如として1年ぐらい前からブログサービスを使い始めている。
ブログと心
ブログをこれまで続けてみて良かったと思うことは素敵な人たちと繋がれたことだ。正直言って、ブログを始めるまではSNSにネガティブなイメージしかなく、ネット上だけでまともな人付き合いなんてできないと思っていた。
でも、違った。もちろんリアルな付き合いほど深く関わりあっているわけではないけど、至極真っ当なやり取りができていると僕は思っている。いま繋がっている人たちは本当に優しい人ばかりだ。
仲良くさせて頂いている りと (id:rito-jh) さんの記事に以前書いてあったけど、"相手がブログやってるかどうか確認しましょう。やっている場合はそのブログの記事を遡って熟読して、信用に足る人物かどうかしっかり検証しましょう"というのは間違いないと思う。
ブログはツイッターなどの短文とは違い、長い文章を読み込んでいけることで相手の人柄が見える。記事を読んでいて、好感が持てない人と繋がなりたい人はいないだろう。
人気が出れは、価値観が真逆の人間から絡まれることもあるだろうが、僕の場合はたぶん要らぬ心配だ。
結局のところ、ブログもやっぱり「心」なのだ。書いている人の心が文章に乗り移る。優しい人と出会いたいのなら、自分の心を優しくするしかない。そんな風に思った。
(りとさん、ごめん。勝手に紹介させてもらいます)
Can't Help Falling In Love
今回は久しぶりに曲も紹介してみたい。インターネットを始めた頃に購入したCDシングルでハイスタの「Love is a Battlefield」から1曲。4曲入りシングルの最後にはエルビス・プレスリーの「Can't Help Falling In Love」のカバーが収録されていた。
Wise men say
Only fools rush in
But I can't help falling in love with you
Shall I stay? Would it be a sin?
If I can’t help falling in love with you
Can't Help Falling In Love / Elvis Presley
賢い人たちは、感情に走るのは愚かだと言うけど、愛さずにはいなれい、という曲だ。
ブログもあれこれ打算的なことを考えながら書くべきじゃなくて、ストレートな心で書くのが一番かもしれないな。
週刊はてなブログ
最後に手前味噌になりますが、昨日、週刊はてなブログで以前書いた記事を紹介いただきました。
「いや~、めでたい」
過去に一度だけ「はてブ」のトップページに掲載されて以来の快挙。
紹介いただいた記事は自分の中ではちょっと意外な記事でした。自分の評価と他人の評価はやはり違うものだとあらためて思いましたね。だからこそ、面白いのかもしれませんが。
誰かに評価してもらえるとモチベーションはグーンと上がります。いつも読みにきてくれている皆さん、本当にありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いします。
あなたのことが好きにならずにいられません。
おわり