はじまりここから

下手の横好きではじめたエッセイ風のブログです。平凡な日々の中で感じたことを少しだけエモく綴っています。ジャンルはニュースや音楽など。

この家で一番自由な奴が

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「この海で一番自由な奴が、海賊王だ!!」by モンキー・D・ルフィ

僕は知っている。彼女こそ、この家で一番自由な奴だ。

✳︎

天真爛漫。辞書で意味を調べると"飾らず純粋に喜怒哀楽を表現し、心に思うことをそのまま表している様子"と書いてある。

子どもに対して「天真爛漫な子どもだね」と言われれば、それは褒め言葉だ。やはり子どもは純粋で素直な性格であるほど可愛い。

残念ながら自分の幼少期の性格を説明するのに天真爛漫という言葉は適当でない。心に思ったことをそのまま出せるタイプではなく、フィルターに通して出すタイプの子どもだった。

しかし、あまりに天真爛漫すぎるのもそれはそれでなかなか厄介なものである。我が娘の性格はまさに天真爛漫という言葉が相応しい。少なくとも僕が知る限り、親族の中で彼女がもっとも天真爛漫な性格と言える。今日は彼女がいかに自由で、天真爛漫であるかを紹介してみたい。

 ごめんくさい、足くさ~い

少し前まで彼女が乱用していたギャグである。「え、なんで吉本新喜劇?」と思ったら、元ネタはクレヨンしんちゃんだった。

足が臭いしんちゃんの父親、野原ひろしに因んでいる。ちなみに僕の足が臭いわけではない。彼女が単にそう言いたいだけ。

この手のギャグはとにかく無視するのが一番効果的だ。ウケたら最後。永遠と繰り返してくる。安直に「やめろ」と注意するのも禁物だ。嫌がる反応を面白がって倍返しされるリスクを否定できない。

ママがいい(怒)

定番のフレーズである。このフレーズを聞かない日はない。「お風呂に入ろう」とか「歯磨きしよう」とか。彼女にとってやりたくないことに誘うと、まるで僕が悪いからやる気がしないのだと言わんばかりにこのフレーズを吐き捨ててくる。

稀に妻に怒られたときだけは「パパがいい」に変化する。まったく調子が良くて困る。

コーンフレークで朝食を

我が家は基本的に朝食をしっかり取る。平日はご飯、休日はパンを食べるパターンが多い。

だが、彼女が平日にご飯を食べることは少ない。ご飯は食べたくないと言い放ち、一人だけコーンフレークやフルーツを食べている。

「そんなわがまま許すの?」

そんなお叱りの声が聞こえてきそうだが、娘のわがままを許しているのは他でもないご飯を準備してくれる妻なのだ。

彼女はなかなかの頑固者で気も強い。ちょっと怒った程度で怯むことはない。息子だったらちょっと威嚇するだけですぐにしゅんとなるのだが。

怒りで彼女に言うことを聞かせるのにはこちらも相当なパワーと時間を要する。忙しい平日の朝にそんなことをしている暇などあるわけがない。だから、平日は彼女のペースに合わせるしかないのだ。

さらに最近はコーンフレークに飽きたらしく、チョコフレークをリクエストするようになった。

猪突猛進

スーパーへ行くとまずはお菓子売り場にダッシュ。欲しい獲物をゲットしたら、今度は妻の元へとダッシュで戻っていく。戻るときにデカい声で「ママ〜」と叫ぶのはやめてほしい。まわりの人が迷子と勘違いしてこっちを振り向く。(みなさん、父親がちゃんと付き添っていますよ)心の中で言い訳をするのが精一杯だ。

しかも近頃はスーパーに限らず、どこへ出掛けても自分の行きたい場所に勝手に突っ走ってしまうから困ったもんだ。いつか迷子になるのではないかとヒヤヒヤしている。

オナラしちゃった(笑)

子どもはみんな好きかもしれないが、彼女もとにかくオナラが好き。まぁ、「オナラ、オナラ」言う程度のことは気にもしないのだが、わざわざ人の顔の前でするのは勘弁してほしい。こちとら、そんな下品な子に育てたつもりはない。

ちなみにオナラはまだかわいい方で「チ◯チ◯」なんかも平然と言う。幼稚園で教わってきたらしいが、誰だ教えた奴は。他にも下ネタワードはあるが、これ以上はやめておこう。

兄をアゴで使う

ツンデレとはよく言ったものだ。甘えたいときは甘え、気分が乗らないときは容赦なく突き放す。

「にぃに、好き。おんぶして」「にぃに、キライ。どっか行って」

兄弟喧嘩はしょっちゅうだが、兄の優しい性格を巧みに利用する彼女は逞しい。

✳︎

まぁ、こうして書いていくと、とんでもなく下品でわがままな娘でしかないのだが、大事な娘であることに変わりはない。結局のところ可愛いのだ。

気付くと猫のようにスッと膝の上に乗ってきて、お願いがあるときは小悪魔のように耳元で囁いてく。それをされるとこちらは言いなりになるしかない。

さっきはわがままで朝食のご飯を食べないと書いたが、実は好き嫌いがほとんどない。幼稚園の給食は時間内に必ず完食してくる。外では良い子をちゃんと演じてくるのだ。

子どもと遊ぶのが下手で今まで孫が懐くことがなかった僕の父親にも彼女はガンガン絡んでいく。おじいちゃんはそんな孫が可愛いくて仕方がないようだ。明らかに格別に可愛がっている。

とにかく、無垢でコミカルな様子は見ている人を飽きさせない。毎日みんなを楽しませてくれる。

カメラを向けると構えるところが女子

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彼女が笑顔を絶やさないように見守るのが父親としての僕の役目だ。もちろん必要なところは厳しく厳しく躾けていく。

そして、その役目は誰かが引き継いでくれるまで続く。結婚はまだまだ先だがこれからも僕を楽しませておくれ、我が娘よ。君がこの家で一番自由な奴だ

 

おわり