はじまりここから

下手の横好きではじめたエッセイ風のブログです。平凡な日々の中で感じたことを少しだけエモく綴っています。ジャンルはニュースや音楽など。

スタバのコーヒーなら満足か? 幸せの一杯

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お金がたくさんあるからって幸せにはなれない。いい歳してそんなことぐらいわかっている。それなのにちょっと油断すると、もう少し裕福だったらとか、もう少し年収が高かったらなんて、つまらないことを考えてしまう。たまに引く風邪みたいなものかもしれない。引いては治して、治してはまた引いてを繰り返す。つい先日。某商業施設の中にある塾に息子を送って行った日もそうだった。

 

一杯のコーヒー×幸福感

 

ここ最近はオンライン授業が通常で、月に1度だけ教室で授業が行われる。オンライン授業が始まったばかりの頃はパソコンやら教材やら準備するものが多くて面倒に感じたけど、ZOOMの接続まで息子が1人でできるようになると、かえって忙しい平日に送り迎えする方が面倒くさくなってくる。

息子を送り、迎えに戻るまでにはまだ1時間以上ある。家に帰るのも面倒なのでフードコートの一角にあるマックに入って待つことにした。マックには悪いけどお腹はいっぱい。頼んだのは100円のコーヒーを一杯だけ。

塾に送るために早く仕事を切り上げていたので、まずは仕事のメールをチェックしてからネットニュースを覗く。パラパラと読んでいくうちに、ある記事が目に留まった。

 

手取り14万円…というツイッター

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以前「手取り14万円、日本終わってますよね?」というツイートが投稿され、話題になった。

 

「アラフォーの会社員です。主は手取り14万円です…。都内のメーカー連続12年で役職もついていますが、この給料です…。何も贅沢できない生活、日本終わってますよね?」

 

ラジオやネットニュースでも取り上げられていたので記憶に残っている。

「わかるよ。言いたいことは何となくわかる…」

最初に聞いたとき、一瞬同調しかけて踏みとどまった。話題になったというぐらいだから、たくさんの人が反射的に同調したんだろう。

でも、冷静に考えると突っ込みどころしかない。敢えて多くは言わないが、たぶんその会社は"ブラック"の可能性が高い。そうじゃないとするなら、限りなく黒に近いグレーだろう。「これが日本の現状」と語るにはさすがに強引過ぎる。国に窮状を訴える前に会社に訴えるか、転職を考えるべきだ。

偉そうなことを言える立場じゃないが、みんなで乗っかるのには違和感があった。もちろん格差社会は国が取り組むべき問題だし、国民として必要な声は上げなくてはいけない。ただ、残念ながら正論と呼べるものではない気がする。

 

「お前」が終わってんだよwwwというリツイート

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僕はその程度にだけ思って忘れたが、歯に衣着せぬ物言いで知られる実業家はこのツイートを見逃さなかったらしい。堀江貴文。彼の名前は今までも何度かこのブログにも載せている。変に言い訳するつもりはないが、僕は彼の信者ではないし、逆にアンチでもない。

堀江氏は「「お前」が終わってんだよwww」とリツイートして炎上させた。

そりゃあ、こんなバカにしたような書き方をしたら炎上するだろう。たくさんの人間から「終わっているのはお前だ!謝れ!」と罵倒を浴びたそうだが、本人は納得していなかった。

 

"たくさん稼いだところで、満たされない状況が増えるだけで「日本終わってますよね?」と、また嘆くのではないか?"

 

"「日本終わってますよね?」と言う人たちは人生において何が幸せで、何をしたいのかがわかっていない。"

 

"少しの贅沢や経済的な不安を軽くしたいと願うのは結構だが、贅沢なんかしなくても幸せにはなれる。"

 

"足りないのは月給ではなく、人生を自力で生きるためのリテラシー。"

 

こんな具合に説いて、また炎上しているようだ。堀江氏の場合、どこまで行っても炎上するのだろう。ただ、言い方は別として、炎上するほど間違ったことを言っているようにも思えなかった。

アラフォー女性と堀江氏。冷静に考えたときにどちらの主張の方が正論に近いのか。もし発言したのが堀江氏ではなく、もっと好感度の高い人間だったら、多くの人が堀江氏側に同調するのだと思うんだ。

正しいかは別にして"安心を得ようとするな、リスクを取れ"は真っ当な主張である。

 

幸せの一杯 

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話を元に戻そう。僕がコーヒーを飲んだマックと同じフロアーにはスタバが入っていた。

正直に言うと、『金があれば本当はスタバがいいな』と思いながらマックに入った。あの甘くて濃いヤツを飲みたいが、『贅沢はするな』というマインドがスタバに入るのを拒む。気持ちよりもお金を優先してしまう経済力の低さを恨めしく思った。

しかし、スタバでコーヒーを飲んだら、それで僕は満足だろうか?

 

結局、チェーン店にしか入れない自分を嘆くのではないか。

コーヒーひとつ取っても、自分には何が幸せで、どうしたいかをわかっていない。

ちょっと高いスタバのコーヒーを飲みたいと願ったり、マックのコーヒーの安さに喜んだりするのも良いが、贅沢なんかしなくても幸せの一杯は飲めるかもしれない。

足りないのはお金ではなく、人生を楽しむためのリテラシーではないか。

 

もっと幸せを感じられる一杯のコーヒーを想像してみた。

 

仕事で疲れきった後に飲む缶コーヒー。

 

休日に朝焼けを見ながら飲むドリップコーヒー。

 

馴染みの喫茶店で気さくなマスターが注いでくれる熱いコーヒー。

 

 豆選びからこだわった自分だけのオリジナルコーヒー。

 

山頂で飲む大自然の中のコーヒー。

岳 (13) (ビッグコミックス)

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  • 作者:石塚 真一
  • 発売日: 2010/11/30
  • メディア: コミック
 

 そう言えば『岳』の主人公 三歩がコーヒーを飲むシーンが大好きだった…。

 

想像してみると意外にたくさんありそうで、贅沢しなくても飲めるものもありそうだ。キャンプに行ったらコーヒーを淹れて飲みたい。

 

考えていたら、息子を迎えに行く時間になった。

 

また繰り返す

「幸せはお金で買えない」何度か聞いたことがあるセリフ。そうじゃなくて、「お金がなくても幸せは買える」 が本当は正しいのかもしれない。"お金より経験"、"モノより思い出"、マインドを変えていこう。

 

でも少し時間が経つと、「レクサス乗りてぇ~」とか思っている自分がいそうな気がしなくもない。結局繰り返しなのかな。

 

ちなみに今回読んだ記事はこちら。タイトルはミスリードな気がしなくもない。

president.jp

 

おわり