君はきぼう(ISS)を見たかい?
ISS(国際宇宙ステーション)
まだ夜がふける前。少し薄暗い空に一際速く移動する光が見えた。まわりの星々と似たような色で輝く光。赤くチカチカ光る航空機とは違うのですぐにわかった。望遠鏡などを使うと、視野が限定されてしまい見逃しやすい。肉眼で探したらすぐに見つかった。
ISSとはアメリカ、ロシアなどの15ヵ国が協力して建てた国際宇宙ステーションのこと。ISSには「きぼう」と呼ばれる日本の実験棟がある。重力が極めて小さい宇宙の特殊な環境下での実験が世界最先端の研究に大いに役立つらしい。巨大な有人型実験施設はわすが90分という速さで地球を一周しているそうだ。
現在、ISSには日本人も搭乗している。有名な宇宙飛行士の野口聡一さん。テレビで一度は顔を見たことがあるはずだ。
野口さんはこれまでも2005年、2009年と2度に渡って宇宙に長期滞在した経験を持つ。今回の3度目の挑戦ではアメリカ・スペースX社が開発した新型宇宙船「クルードラゴン」に日本人として初めて搭乗したことが話題になった。
スペースX社とイーロン・マスクの野望
実はこのスペースX社が民間企業なのを知っているかい?僕のなかで宇宙船と言えば、子どもの頃から知っているNASAのつくったスペースシャトルだったんだけど、2011年スペースシャトルは30年の歴史に幕を閉じていた。宇宙事業には莫大な費用がかかるため、ISSが飛行している低軌道のエリアまでは事業を民間に託すと決めたらしい。
以降9年間、アメリカは宇宙飛行士が宇宙に行くためにはライバルのロシアに頼らざるを得なかった。それがようやく2020年にスペースX社のロケットが打ち上げられ、2人の宇宙飛行士を乗せた「クルードラゴン」をISSにドッキングさせることにも成功した。
ちなみにスペースX社をつくったのはイーロン・マスク。彼は電気自動車で有名なテスラのCEO(最高経営責任者)でもある。2020年に世界で最も車を多く販売したのは日本のトヨタだけど、テスラは株価の時価総額ではトヨタを越えている。少し前にはイーロン・マスクが世界の長者番付でアマゾン創業者のジェフ・ベゾス抜き1位になったことも話題になった。
そして、イーロン・マスクは「人類の火星移住」を唱えていることでも有名だ。地球はいずれ滅びる可能性があると考えていて、火星の環境は人が住むのに適しているらしい。まるでSF映画のような夢のような話。ただ、どこにでもいる一般人と世界で一番稼いでいる男が言うでのは言葉の重みが違う。やっぱり天才は凡人と思考回路が違うんだろうな。相当"変わっている人"でもないと奇跡には触れられない。
日本ではホリエモンこと堀江貴文さんが宇宙ビジネスを手掛けている。低コストでオーダーメイドのロケットを独自開発するインターステラテクノロジズという会社を北海道に設立した。言動や行動に世間の注目を集める堀江さん。バッシングを受けやすいけど、その行動力は素直に賞賛すべきだと個人的には思う。やっぱり彼も"変わった人"であり、天才なのだろう。
天才と言えば、何でもできる超エリートじゃないと宇宙飛行士にはなれないことを漫画『宇宙兄弟』から学んだ。
宇宙兄弟
知っている人は多いと思うけど、『宇宙兄弟』について簡単に紹介。2007年から講談社の『モーニング』で連載を開始。30歳を超えてから宇宙飛行士という壮大な夢に挑戦する兄・ムッタと、そんなムッタよりも一足先に夢を実現して月に行った弟・ヒビトの兄弟の物語。感動あり、面白さありで累計2500万部を越える大ヒット漫画。
宇宙にそれほど興味がなかった僕は『宇宙兄弟』を読んで宇宙に惹かれてしまった大勢の中の一人だ。『SLAM DUNK』などの人気漫画に負けないぐらいの名セリフや名シーンがあるのも『宇宙兄弟』の魅力の一つ。以前、OWNDAYS(メガネのチェーン店の会社)の田中修治社長がツイッターに投稿していたシーンも印象的だった。
"遠くでボソボソ言っている意見なんて、いつでもそんなもんです"
今週の宇宙兄弟のこのシーンはずっと保存しときたい。まさにこれ。#宇宙兄弟 pic.twitter.com/PuWp5oYQUE
— 田中 修治 OWNDAYS 社長 (@shuji7771) December 16, 2020
コミックスは現在38巻まで発売中。2021年2月22日には39巻が発売される予定。
映画では小栗旬がムッタ役で頭がアフロに(笑)
ちなみに今なら(2021年2月8日時点)1~100話目が無料で読めるよ!!
読んだことがない人には『宇宙兄弟』の面白さを知って欲しい。
おまけ
最後はいつものように音楽動画をペタっと貼っておきます。曲はロードオブメージャーの『大切なもの』。
ロードオブメージャーは2002年にテレビ東京系『ハマラジャ』のドキュメンタリー企画でヘッドハンティングにより結成されたバンドです。100日間で全国50ヵ所を回ってライブを行い、発売するシングルがオリコン初登場50位以内に入ればメジャーデビュー、そうでなければ即解散という過酷な条件の企画でした。
念願のメジャーデビューを果たしたものの2007年には解散してしまいましたが、先日、ボーカル北川さんの現在の歌う姿を見かけました。凄く懐かしかったです。
大切なもの/ロードオブメジャー(By コバソロ & けんいち(元ロードオブメジャー) & えみい(テーマパークガール))
この空の下 同じ星見上げて 悩む僕らは
夢をにぎったまま 泣き笑い支え合い信じてく
『大切なもの』作詞 北川賢一 作曲 北川賢一/近藤信政
今、聴いてもかっこいいな。
それではおしまい。