はじまりここから

下手の横好きではじめたエッセイ風のブログです。平凡な日々の中で感じたことを少しだけエモく綴っています。ジャンルはニュースや音楽など。

読みたいことを書けばいい、と知った(書評)

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なんでブログを書いているのか。ブログを書いて何の得があるのか。ブログを書くことにいちいち理由や価値を求め始めると途端に窮屈になる。

なんでだろう。僕は書いているとすぐにつまずく。

ブログは9割の人が1年以内にやめてしまうという事実

最近はネタを考えるのがツラい。書こうと思ったことがあっても、あのネタはあんまりウケなさそうとか、このタイトルは読んで貰えそうにないとか。そんなことを気にしてやめることが増えた。

お金を貰っているわけではない。誰かに期待されているわけでもない。それなのにお前は何を気にしているって話。はは、バカだ(笑)

ブログの継続が難しいことは知っている。9割の人がブログを始めて1年も持たないことも知っている。そんなことはよく知った上で偉そうに"あなたの投稿を待つ"という記事を書いた。

でも、いざ自分の心が折れそうになると『あぁ、このままフェイドアウトしちゃうかも…』って感じになって、今は内心焦っている。

hajimarikokokara.hatenadiary.com

書くネタに乏しいとか、書くスピードが遅いとか、面白いことを書くセンスがないだとか、そんなことは初めからわかっていた。最初はダメでも、そのうちマシになるだろうって思っていた。けれども想像以上に進歩はなくて…。

いつも何を書くか迷うし、言葉は思い通り文字にできないし、最終的にベタな感想ばかり書いている。ブログのために睡眠時間を削って、反対にぼーっと考えている時間は増えて、子どもからは「またスマホを見てる」と注意される始末。  

こんな風に自分を客観視してしまうと『なんで書いているんだろう』と我に返ってしまう。そういえば僕は何のためにブログを始めたのだろうか?

思い出を記録するため?いや違う、お金だ。知識やアイディアを整理するため?いやいや違う、お金だ。ブログで小銭を稼げないかと考えた。

でも、想像以上にそれが難しいことだとわかるとお金から目先を変えた。THE承認欲求。記事を書いた後には「スターをくれや~」、「読者になってくれや~」と心の中でひそかに叫んでいる。マジでダサい。

あ〜、僕はどうすればいいんだ…。どうしたら悩まずに書けるんだろうか。そして、いったい何を書けばいいんだろうか。

書籍「読みたいことを、書けばいい」 

さて、ここまで読んだくれたあなたは恐らく僕と同じような悩みを持っている人ではないだろうか。それとも単に心の広い人。あるいはその両方に当てはまる人かもしれない。

いずれにしてもありがとうと感謝を言わせていただく。ただでさえジメジメした季節に愚痴っぽい文章を読んでくれてありがとう。そんなあなたには朗報を伝えたい。実は今回はある本を紹介するの主題である。

僕は「書くのがしんどい」(竹村俊助 著、PHP出版)という本から「どうしたら書けるか」を学んでブログをはじめた。なのに、いつの間にかまた書くのがしんどくなっていた。(とても有用な本なので興味がある方はぜひ読んでいただきたく)

そして、再び迷える子羊状態になった僕が今度は「読みたいことを、書けがばいい」(ダイヤモンド社)という本を手にした。

著者 

著者は田中泰延さん。広告会社の電通で24年間コピーライターを勤めた後に2016年からフリーに転向。ご本人曰く、独立ではなく、失業であり、自ら青年失業家と名乗る変わった人だ。

twitter.com

プロフィールについては本にも書いてあったので詳しいことは割愛するが、昼間はトラック運転手をしながら夜間の早稲田大学に通っていたらしい。大学時代の友人には名だたる上場企業の経営者たちがおり、若い頃から凡人ではない人たちに囲まれていたようだ。

内容

内容の紹介についてはダイヤモンド社がホームページに載せている文章を借りるのが一番楽だからわかりやすいと思ったので貼っておく。

「バズる記事」「ターゲットに刺さる文章」。そんな「技術」を学ぼうとする人は、出発点から間違っている。あなたが読みたいことを、あなたに向けて書けばいい。電通コピーライターとして24年、自分が読みたいものを書くために退職して「青年失業家」へ。Web記事500万PV超、Twitterフォロワー46000人超。多くの支持を得るwebライター初の著書。全く新しい文章講義、開講です。

ダイヤモンド社

実用書のようなハウツーを主体とした本ではない。どうしたら上手く書けるか、ではなく、書くということはどういうことであるか、を教えてくれる本である。

もちろん実用的なことがまったく書いていないというわけではない。章の節目には文章術コラムもさり気なく差し込まれている。量ではなく質。短くてもコラムの中身は濃厚だった。

手っ取り早くPV数を伸ばすための書き方が知りたいと思っているような人たちにはあまりおオススメしない。小手先の技術など、本書は真っ向否定しているからだ。やめておいた方がいい。

強いて言えば、書くことの心構えや姿勢を学ぶための本、と言ったところではないだろうか。

感想

勘違いのないように言っておくと、決してお堅い本ではない。むしろその逆で面白い。くれぐれも周りに人がいるところでは読まない方がいい。僕は職場の休憩時間に読んで失敗した。笑いを堪えるのに必死で、かなり顔が歪んでいたはず。

ただ面白い。とにかく書いてあることが圧倒的に面白い。いきなりゴリラの話が出てきて面食らってしまうが、単純に読み物として面白い。たとえ想像していた実用書のようなものとはかけ離れていたとしても、それをどうでも良く思わせるぐらいの魅力がある。

これ以上面白い面白いと書くと嘘っぽく聞こえるだろうし、僕の下手な解説を添えるのもかえってつまらなく思われそうなのでやめておく。

紹介しておいて無責任かもしれないが、ぶっちゃけサンプルを読んでもらえればわかる。ダイヤモンド社のページにも、アマゾンのKindleにも、試し読みができるサンプルがある。それを読んでもらえれば理解は早い。

中にはサンプルのページを探すのが面倒だという人もいるだろう。そんな人のために著者が書いた記事のリンクを親切心で貼らせていただく。実際に記事を読んで「田中泰延」が自分の趣味に合うかどうかをテイスティングしてもらえばいい。

マキシマム ザ ホルモンを知っている方はこちらがおススメ👇

natalie.mu

マキシマム ザ ホルモンを知らない方はこちらをどうぞ👇

www.machikado-creative.jp

と、いうわけで書評という高尚な記事が書けない僕はこんなところで限界だ。

ブログを続けていると誰もが一度はモチベーションがぐーんと下がる時期を経験するはず。なぜ自分は書いているのか、自分はいったい何を書けばいいのか。自分に問い質したくなるときは必ずくる。

そんなときにこの本があなたを助けてくれるかもしれない。何を書けばいいのか、教えてくれるはずだ。結果、"書くということは何か"を知って書くことが怖くなるかもしれないが、たぶん大丈夫だ。僕が大丈夫だったから、他の人は大丈夫だろう。

なんだか頭の中でモヤモヤした霧のようなものが晴れてきた。これからは自分が読みたいと思うことを素直に書けばいい。

ちなみにこのブログのタイトル「はじまりここから」はWANIMAの『ここから』という曲からインスピレーションを受けて付けたものだ。

はじめよう ここから

旅立ちにいらない 不安なら

まだまだ これから

笑い飛ばせない日がきたら

ダサいのは今だけだから

作詞 松本健太

何かを始めるのにいつもためらってばかりで思い切りの悪い自分に"ダサいのは最初だけなんだ"と、言い聞かせるようにした意味がある。

せっかく始めたブログ。もう少しがんばりたい。きっとできる。自分が読みたいことを書けばいい、と知ったのだから。

 

おわり