「幸福とは何か?」たまに考えてみたくなる
「幸福ってなんだろう」「どういう状態のことを言うんだろう」唐突に哲学を語りはじめるつもりはないけど、幸福の定義は難しいのだと思う。
就職してから今年でちょうど20年が経つ。20年は人が生まれて成人するまでの年数だ。決して短くはない20年を振り返り、自分はちゃんと幸せな人生を送れているかなんて考えてみたくなった。
特別に大きなことを成し遂げていないし、後悔していることがないかと聞かれたらそんなものは沢山ある。しかし、仕事もプライベートもそれなりに順調で何不自由もなく生きてこれたのは確かだ。自信を持って「幸せです」とは言えなくても、「幸せじゃない」と否定したらバチが当たる気がする。
幸せは誰かと比べるものじゃないと頭ではわかっていても、誰かと比べないと幸せを感じにくいのが誰しも本音じゃないだろうか。苦労の感じ方は人それぞれだとしても、自分より確実に苦労している人はたくさんいる。そんな人たちと比べて自分は幸せなんだと納得してしまう。
比べるのは他人だけじゃなくて、もしもの自分の場合も同じ。もし仮に明日ケガや病気で身体が動けなくなってしまったら、万が一明日戦争が起きて平和な暮らしを奪わてしまったら、今日までの平凡な日々がどんなに尊い幸せな日々に変わるのだろう。
精神医学の幸福
幸福について考えていたら、以前読んだ精神科医 樺沢紫苑先生の本『精神科医が見つけた 3つの幸福』について紹介した記事を思い出した。
人間が幸せを感じているときは脳内で100種類以上の幸福物質が分泌されていて、中でも「ドーパミン」「セロトニン」「オキシトシン」の3つを3大幸福物質と呼ぶらしい。そして、その3つの物質それぞれに関係する幸福の種類があって、セトロニンは心身の健康、オキシトシンはつながりと愛情、ドーパミンは成功や達成だそうだ。
気をつけるべきはオキシトシンやセロトニンをないがしろにして、ドーパミンを求めがちになってしまうこと。ドーパミンは他の2つの物質とは異なり、脳に興奮や高揚感を与え、さらには依存症を引き起こしやすい厄介な性質を持っている。
例えば身体を壊してまで働き続ける人や家庭を顧みずに仕事を続けてしまう人は、いずれもオキシトシンやセロトニンよりもドーパミンを最優先している。自分の身体や家族を犠牲にしてまで仕事を続けた先に幸せな未来が待っているのかという話だ。
一番に優先すべきはセロトニンで、うつ病はまさにセロトニンが極端に不足した状態らしい。まずは身体の健康、次に家族や人とのつながりがあって、人は幸福になれるのだろう。
脳のメカニズムはなんとなく理解したけど、実際にコントロールするのは難しい。ブログを書いているのもぶっちゃけドーパミンを欲しているようなもんだ。成功や達成感を何度欲したところで、永遠に満足することはない。
穏やかな幸福を手に入れるために優先すべきはとにかくセロトニン。ちなみにセロトニンを手に入れるのに効果的な方法の一つが「朝日を浴びる」だそうだ。僕は過去に何度も書いてきた通り、休日に朝日を浴びながらジョギングするのが習慣になっている。
わたしの福
さて、今回なぜ幸福について書こうと思ったかというと、きっかけははてなスマホ写真部の2月のテーマが「私は福をスマホに収めました」だったから。
teawase-brog430.hatenablog.com
福を収めるために「私の福って何?」から思考してみた。でも、スマホ写真部だから、結局は福を収めた写真を貼らないわけにはいかない。そこで僕が福を収めた写真はこちら。
買ったお店の雰囲気も素敵だった。
至福の大福。最後は、甘くて美味しいものを食べてるときが一番幸せかもしれない。
おわり
赤いリセットボタン
子どもの頃によく遊んでいたファミコン。本体にはカセットを取り外すためのレバーと電源のスイッチの他にリセット用のボタンが付いていた。
赤く四角いボタンで、押すとそれまでのデータが消去される。名前の通り、軽くポチッと押すだけで、それまでの過程が綺麗さっぱりリセットされた。
子どもながらにチートなボタンだとは思ったが、それ以上に魅惑的なボタンに感じた。
もちろん間違って押してしまえば、それまでの苦労は台無しになってしまう。実際、何度かそれで泣きを見た。それでも僕にとってリセットボタンが魅惑的だったのは、状況が悪くなればいつでも簡単にやり直しができたからだ。
操作しているキャラが死にそうになったり、勝負で負けそうになったり、リセットボタンを使えば、ゲームオーバーを宣告される前にいくらでも回避できる。
「さぁ、押せ」「さぁ、押せ」。リセットボタンは子どもの僕を誘惑してきたが、リセットボタンは決して、ズルをするためのものではない。ファミコンが開発された当時は「トップメニューに戻る」みたいな機能をソフトに入れることが難しかったんだと思う。
結果的にハードに備え付けられたことで、リセットボタンは存在感を増したようにも思える。
ファミコンで遊ばなくなった後も「もし現実世界にリセットボタンがあったら」なんて馬鹿げたことを想像してみた。しかも、一度だけでなく、何度も。
試験に落ちたらポチッ、告白してフラれたらポチッ、就職に失敗したらポチッ。少しでも気に食わないことがあったらポチ。リセットボタンを押すだけで良い。
ドラえもんの道具みたいなリセットボタンがあれば自分の人生に失敗はない。何のスリルもない、やり直しがきく人生。いつかどんな選択をしても失敗するときがきたら、そこから先に進めなくなっちゃうかもしれない人生。まるで世にも奇妙な物語。
それでも、僕はリセットボタンがあれば誘惑に負けて使ってしまうかもしれない。
ファミコンのリセットボタンとは関係ないかもしれないが、何となく僕にはリセットしたがる癖がある。
一番典型的なのがノートや手帳で、綺麗に書けている間は使い続けられるけど、綺麗に書けない日があるとその次の日から一気に使う気がなくなってしまう。
だから、ノートにしても手帳にしても、最後まで使い切った記憶がない。
潔癖症ではないが、几帳面な性格のせいか、変なこだわりがある。この面倒な性格は自分でも嫌になる。
ゲームと違い、ノートや手帳を買い替えたところで、何も変わらないだろう。また同じことを繰り返すだけだ。
それがわかってるから、最近はメモも予定もスマホに入れるようにしている。デジタルなら汚くならないし、気に入らなければデータを消去すれば良い。データは簡単に消せる。
でも、ノートや手帳の他にも、ついリセットをしたくなるような、一からやり直してみたくなるような日記帳のようなデータを、今の自分は持っていることに気付いた。
✳︎
ここ最近、何だかブログのモチベーションが急降下している気がする。「している気がする」と言うのは、今こうして書いているのだから本当はモチベーションがあるのかもしれない。でも、以前よりブログを続けていくことに対して疑問を感じるようになっている。
せっかく始めたばかりのサブブログも今は投稿がストップした。何より申し訳ないことに、他の方のブログを最近はぜんぜん読みに行っていない。
「ケッ、アイツ読みにこねぇぞ!」
そんな風に思っている方はいないかもしれないが、思っている方がいたらその通り。ごめんなさい。もう少ししたら、また読みに行きます。
前回と書いていることが真逆になってしまったけど、しばらくはゆっくり書いていこうかと思う。
読みに行く頻度もかなり減るかもしれないけど、このブログはリセットの誘惑に負けないよう、ギリギリでも続けていけたらと思います。それでは。
サブブログをはじめました~feels so free~
タイトルの通りです。サブブログをはじめました。
https://feelssofree.hatenadiary.jp/
サンプルも貼っておきます。
経緯について
ずいぶん唐突に思われるかもしれませんが、自分の中では以前から(サブブログを)作りたい気持ちがありました。2つのブログを併行して管理していくのはどうにも面倒そうで、作ろうと思ってはやめ、作ろうと思ってはやめ、を繰り返していたのです。
かと言って、特化ブログを書いてみたいとか、小説を書いてみたいとか、高いモチベーションを秘めているわけでもありません。むしろ、もっと気軽に書けるブログが欲しくて作ったというのが本音です。
「気軽に書くだけなら、このブログでも良いじゃないか!」
そう思われる人はいるかもしれません。でも、当ブログは僕なりに書くネタを厳選していて、書き方にもこだわりがあります。
しかし、そのせいでネタに困ったり、思うように言葉が浮かんでこなかったりと、書くことがストレスになっていたこともまた事実でした。今さらこれまでのこだわりを捨てて、気持ちを切り替えることは難しく、それであれば新しいブログを作ってしまう方が早い、と思い立った次第です。
まだ始めたばかりからかもしれませんが、今のところ順調です。1つの記事に30分程度しか掛からないとホント楽です。毎日投稿できそうな気持ちにもなってきます。
図々しく、みなさんに「サブブログも読者登録してください」と言うつもりはありません。でも、恐らく当ブログは今より投稿頻度が落ちてしまうと思いますので、サブブログもたまに読みにきてもらえたら嬉しいです。
自分の位置付け的にはあくまで当ブログがメインですが、はてなブログでの設定上は、一旦『feels so free』をメインに切り替える予定です。僕のアイコンをクリックしていただくとサブブログ側に繋がることになりますので、あらかじめご了承ください。
そんなわけで、今後も『はじまりここから』ともども『feels so free』もよろしくお願いします。
Oh yeah, my heart feels so free!
おわり
うまい棒が値上げした2円を受け止めることの意味
「いつも食べている〇〇が値上げしてつらい」「大好きな〇〇が値上げになって淋しい」
昨年から相次ぐ食料品を中心とした値上げのニュース。街角のインタビューでは消費者から溜め息が漏れる。そして、僕はいい加減ウンザリしてしまう。
そりゃあ、そうだ。値上げを喜ぶ人はいない。
原油をはじめ、高騰する資源や原材料。追い討ちをかけるように進む円安。輸入に頼る日本にとって値上げの理由は十分過ぎるほど揃っている。それなのに…。
値上げするメーカーの苦悩
僕には値上げ報道の街角インタビューがメーカーを暗に悪いと言っているような気がしてならない。単なる被害妄想かもしれないけど、わざわざインタビューする意図がわからず、そう感じてしまう。
そもそも値上げは、値上げをするメーカー側もつらい。リスクを伴うから、値上げはできる限り避けたい。それでも背に腹を変えられないので値上げに踏み切る。
それに、たとえ値上げに踏み切っても十分な値上げを期待できない。寡占的な市場でもない限り、競合との駆け引きがあるからだ。
また、メーカーの多くは消費者に直接販売するのではなく、商社を仲介して小売店に販売してもらっている。値上げをするためにはまず小売店に値上げを認めてもらわなくてはならない。
しかし、小売店側も安易に値上げを認めてしまえば、他店が値上げを認めなかったときに、自分の店だけが売上を落とすことにもなりかねない。メーカーが小売店に値上げを認めてもらうことはなかなかに難しい。
店舗数をたくさん持つ大きな量販店ほど値上げへの抵抗は強い。購買力を武器に他店より少しでも安く買い取ろうと競争原理が働く。
消費者が恩恵を受けるために必要な仕組みでもあるが、バランスが大事であって、近年の日本では小売側の立場が強すぎる傾向にあると、僕は思っている。
結果、メーカーは可能な限り自助努力でコストアップを圧縮してから値上げに望む。メーカーが用意する値上げの文面には「企業努力だけでコストの上昇分を吸収することは難しい」というようなコメントが大概入っているが、そこに嘘はない。
メーカーは値上げしたくてもすぐに値上げに動けないし、値上げに踏み込んでも十分な値上げには至らないのが現実だ。
迫るスタグフレーション
値段を据え置いたまま、容量を減らして販売するやり方はシュリンクフレーションやステルス値上げと呼ばれる。それを卑怯呼ばわりする人は浅はかだ。メーカーにとって、止むに止まれぬの苦肉の策であって、消費者を欺くための姑息な策などでは決してない。
それでもメーカーは消費者のために値上げしないよう努力すべきだと言う人はいるだろう。しかし、適正価格で売れない状況が続けば、必ずどこかに皺寄せがいく。どこに行くと言えば、行き着くところは人件費だ。労働単価の安い非正規社員の雇用を増やし、正規社員の給料は上がらなくなる。
モノが安くしか売れなくなると、企業は業績が悪化して、従業員の収入が減る。すると、モノはさらに売れなくなって、より安いモノを求めるようになる。長年のデフレスパイラルにより、景気が後退してきた日本。景気が後退している状態で起きるインフレをスタグフレーションと呼ぶ。悪い意味で日本はもうデフレではなくなった。
モノが安いことも一概に悪とは言えない。海外から日本へ観光に来るインバウンドの需要が高まる。けれども、コロナ禍ではそれも吹っ飛んでしまった。
何より、モノが安くなることで日本人の収入が海外と比べて相対的に低くなると、欲しいものがあっても他国に買い負けるということが起き始める。今まで当たり前に手にしてきたモノも他国に取られて手に入らなくなる可能性があるのだ。
うまい棒の値上げ
値上げ報道の街角インタビューの中で特に印象的だったのがやおきんのうまい棒だった。
うまい棒は子どもから大人にまで愛されるロングセラー商品。ドラえ〇〇に似たキャラクターはうまえもんという名で、宇宙人疑惑があるらしい。そんなうまい棒が今年の4月1日より、1本あたり税別10円から12円に値上げされる。
42年に渡り、10円を貫いてきただけに消費者に与えるショックは大きい。しかし、反対にやおきんも断腸の思いだった筈だ。
インタビューである駄菓子屋のおじいさんが、子どもたちが可哀想だから値上げの2円は店で負担して、従来通り10円で売ると話していた。
おじいさんの気持ちは想像できるし、自分で負担しているのだから、誰にも文句を言われる筋合いはない。おじいさんの自由だ。
でも、本当にそれでいいのか。美談で済ませていいのか。
モノの値段は未来永劫、同じではない。子どもたちが、それを肌で感じることも大事な教育のはず。
うまい棒の値上げはたった2円。されど2円かもしれないけど、子どもが可哀想なら親がお小遣いの金額を上げればいい。物価に合わせてお小遣いの金額も調整する。
これから厳しい時代は続くかもしれない。けれども、悲観的になったところで何も変わらない。それよりは値上げ本当の意味をちゃんと理解すべきだ。一部の人間だけではなく、日本人みんなが理解すべきである。
特に子供たちには今から学ばせておくべきじゃないだろうか。
スーパーで見かけるとつい買ってしまう。
長く戯言を書いたけど、自分の中では値上げしにくい日本の習慣に対して、違和感が強いんだと思う。過去にも似たような記事を書いていた。
hajimarikokokara.hatenadiary.com
モノが高くなるのは辛いけど、安さばっかり求めていくと日本はズルズル貧しい国になっていってしまう。うまい棒が値上げした2円の意味をちゃんと理解しておこう。
おわり
久能整が語ったいじめ理論について
前回、幼稚園に通う娘が友達の一人から意地悪されている話を投稿したところ、たくさんのコメントをいただきました。どのコメントも長文ばかりであることに驚きつつ、貴重な時間を割いてくださったことに深い感謝を覚えます。ありがとうございました。
コメントが多かったのは、決して僕の書いた記事が良質だったからではありません。世の中のほとんどの人が人間関係に少なからず悩みやストレスを抱えているわけで、人間関係をテーマとした記事は、それだけ反響を得やすいものなのだとあらためて感じます。
hajimarikokokara.hatenadiary.com
実は先日もそんな風に思うことがありました。きっかけはテレビドラマで見た、いじめをめぐるやり取りです。
テレビドラマとは、月9『ミステリと言う勿れ』の第2話のことで、主人公の久能整(くのうととのう)がいじめについて持論を展開するシーンがありました。
「あの頃は今みたいに誰も逃げていいよと言ってくれなかった、学校も休みたかった、本当はずっと逃げたかったのに」
事件の容疑者の一人から、いじめられていた過去の告白を受けて、久能が語った話の内容が、実に深イイものだったのです。
どうしていじめられている方が逃げなくてはいけないのでしょうか。
欧米の一部では、いじめている方を病んでいると判断するそうです。いじめなきゃいられないほど病んでいるから隔離して、カウンセリングして癒す。
でも日本は逆で、いじめられている子に逃げ場を作って何とかしようとする。でも、逃げると学校にも行けなくなって損ばかりする。
同じようにDVも被害者を逃がすけど、病んでいたり、迷惑だったり、恥ずかしくて問題があるのは加害者側のはず。
例えば、歩いていていきなり殴られたら誰かに話をするように、先生や親にいじめられていること、加害者が病んでいることを、みんなが簡単に言えるようになればいいと思う。
久能はいつも人の心理や物事の本質を言い当ててきますが、この話は特に胸に刺さりました。
僕がそう感じたということは、同じように感じた人が世の中にたくさんいるわけで、放送後のSNS上には共感の声が溢れていたようです。
(余談ですが、第1話については以前にレビューも書いております)
hajimarikokokara.hatenadiary.com
今さら蒸し返すつもりはありませんが、昨年炎上した某ミュージシャンの過去のいじめ問題もこれに当てはまる事例なのかもしれません。
極めて悪質なイジメに加えて、それを平然と雑誌記者に語ってしまう異常さはある意味病んでいるとし思えません。もっと早くに彼をカウセリングしていれば、彼自身が将来、特大ブーメランをくらうことはなかったように思えます。
では、どうすれば久能が語るような社会が実現できるのでしょうか。おそらく特効薬的なものはなくて、何か一つを変えれば済むような話ではないはずです。
それでも、強いてあげるとすれば、やはり教育ではないでしょうか。いじめを善悪だけで解釈する道徳的なアプローチではなく、いじめをするのは心の病気という共通認識のもと、心理学的かつ医学的なアプローチが本来は求められているのかもしれません。
いじめについて家庭内で教えてあげることも大切ですが、教育の場である学校で「なぜ、いじめは起きるのか」「もし、いじめが起きたらどう対処すべきか」をもっとアカデミックに教育してく必要性を感じます。
取り止めのない話になってしまいましたが、弱きを守れる社会であって欲しいと強く願います。そのためにも、今より一歩踏み込んだいじめの教育をこれからの子どもたちには施していくべきではないでしょうか。
おわり
マイ・ベスト・フレンド!?
人生相談のようなことを書くのはあまり気が進みませんが、最適解がわからずに、しばらくモヤモヤしているので、思い切ってブログにしたためてみようかと思います。
なお、最初に断っておきますと、一緒になって怒ってもらいたいわけではありません。軽く同情してもらえれば十分なのです。
✳︎
過去の記事を読んでくれている方はご存じかと思いますが、僕の娘は天真爛漫で、自由奔放な性格をしています。弱冠5歳のツンデレに僕はいつでもタジタジです。
家族に対しては強気に接してくる娘ですが、相手が他人になると事情が異なります。人見知りが激しく、打ち解けるまでには人より時間がかかります。相手が大人なら上手に対応してくれても、近い年頃の友達では同じようにいきません。
幼稚園での話を聞く限り、仲の良い友達は決して多くないようです。少人数で遊ぶなら平気でも、大勢で遊ぶのは苦手で、輪の中に自ら飛び込んでいけるようなタイプではないでしょう。
とは言え、友達の数が少なくても、仲の良い子がいてくれる分には、さほど心配になりません。しかし、一つだけ気になっていることがありまして、仲良しグループの一人に、いわゆる困ったちゃんがいるのです。
娘は困ったちゃんを含め、4人ぐらいのグループに入っているのですが、その中でたびたび困ったちゃんから意地悪をされているようです。馬鹿にするようなことを言われたり、ときに仲間外れにされたり。それでいて、娘がグループ以外の子と遊んでいると責め立ててくるようです。
ちょっと悪い意味でおませな子なのかもしれません。小学生の女子にありそうな軽いイジメです。
でも、なぜか娘はその困ったちゃんを尊敬している節があります。最近は減りましたが、一時期は何かと言うと「〇〇ちゃんがね、〇〇できるんだよ」と困ったちゃんの話ばかりしてきました。理由はわかりません。やはり、おませなところが関係しているのでしょうか。
それ故に娘は意地悪をされていても、困ったちゃんから離れようとはしません。親としては他の子と仲良くしてもらう方が安心に思えるのですが、単純にはいかないものです。
もちろん話の大半は娘から聞いている情報になりますので、バイアスがかかっている可能性はあります。ですが、妻伝いに聞く先生の話や、たまに運動会などのイベントで見る様子からもそんな雰囲気は窺えました。
そして、先日行われた幼稚園でのイベント後の出来事がさらに困ったちゃんへの不満を強くさせたのです。
以前から娘の中で友達に手紙を書くのがブームになっていました。折り紙にカラーペンでメッセージを書き、シールを貼って装飾します。
最初の頃は読めないような字を書いていましたが、最近は十分読める程度になってきました。
メッセージは、ほぼ決まった定型文で「いつもあそんでくれてありがとう。これからもなかよくしてね」です。先日のイベントのときも、前日の夜にいくつもゴソゴソ書いていました。
イベント終わりには友達同士で写真を取るのが定番です。
同じグループの友達と順番に写真を撮りながら、手紙を配っていきます。困ったちゃんの順番は最後でした。
一緒に写真を撮ろうと娘が近づくと困ったちゃんは走って逃げ出しました。困ったちゃん的には軽くふざけているつもりなのでしょう。しかし、娘が何度近づこうとしても一向に逃げ回るのをやめません。
困ったちゃんの側には母親もいましたが、娘をたしなめる様子は一切ありませんでした。こう言っては何ですが、母親も母親です。結局、困ったちゃんとは一緒に写真が撮れないまま、手紙も仕方なく、妻から母親に手渡されました。
ここで終わればまだ良かったのです。僕は離れていたので気付かなかったですが、困ったちゃんは娘から散々逃げ回った後、娘が見ている前でわざと見せつけるように他の子の腕を引っ張って写真を撮っていたらしいのです。
さらに、イベントの最中にも困ったちゃんから「〇〇は本当に馬鹿だね」と言われていたことを娘は妻に告白してきました。
✳︎
その夜、僕は妻と話しました。妻は大人気ないけど困ったちゃんが正直嫌いだと言いました。僕も気持ちは同じです。
困ったちゃんにとって娘は都合の良い存在なのです。子どものくせに飴と鞭で娘を手懐けようとしている風に思えてなりません。
娘にとって困ったちゃんといることは幸せなのでしょうか。
先生に事情を伝えれば、来年のクラス替えで困ったちゃんと離してもらえる可能性はあります。自然に他の子と仲良くなってもらえたら、その方が良いように思えます。
しかし、親がそこまで子どもの友人関係に干渉すべきなのかがわかりません。何より娘は困ったちゃんのことを今も慕っています。
友人関係の問題はこれからもあることだし、その度に親がいちいち娘の世界に神のごとく手を差し伸べるはどうなのでしょうか。
三者面談のような機会があれば、それとなく先生に相談できるのですが、あらたまって相談するのも躊躇われます。
親として正しい行動は何なのか。こんなときに他の親ならどうするか、考えてしまいます。
イベントの翌々日。娘が幼稚園から手紙のお返しを持って帰ってきました。
誰から貰ったか聞くと、困ったちゃんでした。やっぱりもう少し様子を見るべきだと僕は思いました。
しかし、娘がトイレに行った隙に妻が黙って手紙の中身を見せてきました。手紙にはメッセージが一行だけ書かれてあります。
「〇〇へ、なんてかいてあるかわからなかったよ」
その瞬間、僕の脳裏にはほくそ笑む困ったちゃんの顔が浮かび上がったのでした。
おわり
接客されるのは苦手ですか?green label relaxingのスタンドカラーコート
『いえいえ、お客様が私の話に付き合ってくださったからです』
店員はそう言って、コートを裏返しに畳み、僕にレジへと並ぶよう促した。コートを裏返したのは表の生地が傷まないようにするため。
セール品のコートを1着買おうとしただけなのに、スーツに合わせるコートをどれにするかで迷っていると、店員はわざわざ試着用のYシャツとネクタイを用意してくれた。
着替えるのは多少面倒だったけど、カジュアルな服の上から羽織るだけよりも実際のイメージは湧きやすい。
試着をしている間はサイズや材質などの説明を交えながら、なるべく会話を切らさないようにしてくれた。
結局購入したのは、自分で最初に選んだものではなく、店員が薦めてくれたもの。かえって安く済んだし、何よりデザインがしっくりきた。
接客されるのが苦手な人は案外多いと思う。僕も別に得意ではない。でも、その日は珍しく一人で買い物に来ていたので、誰かの意見が欲しかった。
それに苦手なのは、買う気持ちが固まるより先に店員から声を掛けられるからだ。なんとなく断りづらくて圧を感じてしまう。堂々としていれば良いのに、グイグイ来られると弱い。
その点、今回はタイミングが良かったのだと思う。必ず何かを買って帰るつもりでいたので、それも気にならなかった。しかも、たまたま対応してくれた店員はとても優秀な方だった。
最近、洋服はもっぱらネットで買うことが多い。小さい子どもがいると、店でゆっくり選ぶ時間が取れない。久しぶりに人の手から買う作業は楽しかった。
洋服に限らず、接客を直接受ける機会はこれからどんどん減っていくのだろう。
コロナが後押しした部分もあるが、無人のレジはずいぶん増えた。飲食店でも、テーブルからタブレットを使って注文するケースが多い。その方が注文に間違いはないし、呼んでも来ないみたいなストレスもない。
役所や銀行のような場所では、長い時間を掛けて窓口に並ばずにネットから手続きを済ませるケースが増えてきた。
人手不足や生産性を考えれば、無人化にシフトするのは当然の流れだし、そうあるべきだと思う。しかし、まだ慣れないせいか、味気なく感じてしまうこともある。
繰り返すが、久しぶりに人の手から買うのは楽しかったし、熱のこもった接客はやはり気持ちが良かった。これからの時代、接客してもらうことは贅沢なことになるかもしれない。
セレクトショップ
ビームス、ユナイテッドアローズ、シップス、アーバンリサーチ、フリークスストア。一昔前なら限られた都市にしかなかったセレクトショップが、今では地方にも多く出店している。
地方では客層も、オシャレに敏感な若者より、オシャレかわからないミドル世代が多い気がするが、セレクトショップはそれだけ身近な存在になった。
一方、ZOZOTOWNに代表されるネットショップのおかげで、どこに住んでいても好きなブランドを買うことができる。
僕が若者だった90年代後半はBATHING APEやGOODENOUGHなどの裏原宿発信のブランドが一大ブームを起こしていた。その場に行かないと買えないものがあり、その場に行くことに価値があった。
今でもそういう店や場所は残っているかもしれないが、オークションやフリマなどの転売も含めれば、もはや皆無だろう。
初買い
1月3日。妻の実家へ行き、自分より休みの長い妻と子どもを残して、一足先に自宅へ帰ることにした。
せっかくできた自由な時間を買い物に充てることにした。目的のものはあった。仕事用のコートだ。
断捨離は苦手ではないが、洋服だけは捨てるのが苦手である。長い間、使い続けたコートはヘロヘロで、冷え込みの強い今年の冬は越えられそうにない。
百貨店が立ち並ぶ駅前にはかなりの人が溢れていた。何軒か店を回り、最後にたどり着いたのはgreen label relaxing。そこであったのが冒頭の出来事だ。
スタンドカラーコート
<green label relaxing> S100 ショート ビーバー スタンドカラー コート
■デザイン
細身のシルエットで、襟周りに少しゆとりを持たせたデザイン。選んだカラーはネイビーカラーの無地。
■価格
定価は26,400円(税込み)。セール中のため40%OFFの15,840円で購入。
予算よりもだいぶ安く済んだ。昨年購入したマスターピース(master-piece)のバッグとも相性が良さそうだ。
hajimarikokokara.hatenadiary.com
#はてなスマホ写真部 2022年1月のテーマは「今年の初◯◯をスマホに収めました」
今回は今年初のはてなスマホ写真部の参加用の記事でした。僕の選んだテーマは初買いです。写真よりも、文字ばかりわかりにくいですが、ご容赦ください。
はてなスマホ写真部に興味がある方はこちら👇
teawase-brog430.hatenablog.com
おわり